最初の30ページの厚み
「グラスホッパー」(116/122)
本当に伊坂幸太郎は面白い。
面白すぎる。
つい、面白すぎて、ガンガン読んでしまうんだけど、
もったいない。
たまに「読み止って」、ちょっと味わう。
その位が丁度よい感じ。
今回は珍しく東京が舞台です。
鈴木・鯨・蝉の3人の視点で、どんどん人が死んでいく…
でも、そんなに怖くない。
人の死を後方75度上空15メートル位から、眺めている感じ。
その冷めた空気が小説ならでは。
これをコミックにしたら、陳腐な作品になるだろう。
これを映像化したら、単純な作品になるだろう。
やっぱり、小説ならではの力、堪能。
それにしても最初が凄い。
もう、痺れる。
思わず、「えええーーーっ」と小さく叫んでしまいました。
朝の地下鉄の中で。
だまされたと思って30頁、とりあえず読んでみてください。
「こんな展開って」という衝撃と、
「この先、何が起こるの?」という不安で、
もう、ホント、たまりませんから!!
※はてな年間100冊読書クラブ(2005-2006.128/108)
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2007/06/23
- メディア: 文庫
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