本格ミステリー宣言
「8の殺人」(79/122)
平成元年。
私は日本のミステリーに全く興味がなかった。
ひらすら翻訳のサスペンス、テクノスリラー。エスピオナージュ系を読んでいた。
あの頃に、島田荘司の宣言に触れていたら、
読書人生は大きく変わっていたに違いない。。。
本作品の謎解き、とてもキレイです。
一点の曇りも無く、目の前に答えが提示された時、
ミステリーの源を見た、読んだ感じがしました。
順次登場する8屋敷の見取り図も、
実にシンプルに展開されていますが、
読み終わって、改めて見直してみると、
とてもキレイに見えてきます。いや、巧みです。
全ては8なんですよ。やっぱり8。
本格的に8に集約されるミステリー。
殺人への動機に対する深堀りは、社会派ミステリーに任せましょう。
登場人物の心理的錯綜も、社会派ミステリーに任せましょう。
本格的なトリックに唸らされる。。。
これも読書の醍醐味。
うん、読書の楽しみは尽きること、無し。
※はてな年間100冊読書クラブ(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 我孫子武丸
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1992/03
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 100回
- この商品を含むブログ (32件) を見る