趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

恩田陸の魔法

「上と外・上」(86/122)



兄14歳、妹12歳。
両親の離婚。
まあ、最近では珍しくないシチュエーション。


それが、いつもまにか、
クーデターが起こり、
ヘリコプターから落ち、
ジャングルでサバイバル活動。
地下神殿に突入。
そして、そして、二人の運命は?


なんだ、この急展開は。
この物語は、どこに行くのか?
なんかいい加減で支離滅裂なのでは?
陳腐なインディー・ジョーンズみたいな感じ?


な、訳がない。
そんな浅い作品じゃないから、ご安心を!
恩田陸の描く世界は不思議なほどにファンタジーなんだけど、
その中に、異常なほどのリアルが潜んでいる。
読者はその巧みなストーリーテリングに、
翻弄される楽しみが、そこにはある。

ライミングの描写や、
主人公・練の祖父のバックボーンの描き方などが、
実に効果的だ。


さあ、魔法も後半に突入。
何がラストに待っているのか。
この期待高まる気持ち、どう伝えたらよいのか、今の僕にはわからない。





はてな年間100冊読書クラブ(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

上と外〈上〉 (幻冬舎文庫)

上と外〈上〉 (幻冬舎文庫)