趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

刺すね、辻村

「盲目的な恋と友情」(48/144)    

 

女の友情に関して

辻村が

真正面から刺します

これ、本当なの

ねえ、女同士って、こんなもんなの?

信じちゃうよ

 

前半はある女性の恋愛の物語

まあ、残酷ではある

ここまでは誰でも(っていうのは大げさですが)書けるでしょう

もちろん

主人公、蘭花の危うい感じは秀逸

この女、男は全員、好きになるでしょ、間違いない

現実と虚構の度合いが素晴らしいのです

 

で、後半はある女性の友情の物語

より残酷である

辻村、ナイス

この複雑な思いを

淡々と描く筆力は圧倒的です

さらに

まさかのミステリ要素も

 

母と娘の関係値、地方の閉塞感、そして女の友情

男性からすれば

どれもが未知の世界

それを

ここまで鮮やかに見せつけてくれる

ルックスの差異によって生じる微妙なパワーバランスに関する描写は

奇跡的です

自分が当事者と勘違いしてしまうほどのクオリティ

 

だから

僕は辻村を読み続ける

こんなに近いのに

全く知らない世界を教えてくれる

 

男と女のトラブルは顕在化する

女と女のトラブルは地下に潜る

ああ、怖い

だから、見たい

 

  

 

もう一つの趣味は「ランニング」ですから

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麻薬って、何

「ザ・カルテル 上」(46/144)    

「ザ・カルテル 下」(47/144)    

 

 

ウィンズロウの読書は

いつも厳しいです

文庫1,200ページが厚さを上回る重さを

届けてくれます

 

麻薬カルテルの物語

それは

麻薬カルテルに対して

人の、いや、人類の無力さを語り続けます

あの「犬の力」の続編です

もうあれから7年ですか

でも、本作品から読んでも大丈夫ですので安心してください

 

米国のDEA捜査官、ケラーと

麻薬王バレーラの闘いが主軸なのですが

いつのまにか

そんな見せかけの善と悪の対立軸は崩れます

何のための戦いなのか

何を獲得するための戦いなのか

誰もが

途中から分からなくなっていく様が

人類の本質なのかも

 

捜査陣の中の裏切り者は誰

麻薬カルテルの抗争に巻き込まれて死んでいくのはなぜ

そこまで稼いで、意味はあるの?

恐怖を恐怖で処理する生き方は絶対不幸なのに

そこから脱出するという思考が働かないのはどうして

人間の本能は無力なの?

 

麻薬、という物質が

何でこんな力を持つのでしょうか

本当に不思議です

でも、これがリアルなんですよね

どう対処すべきなのか

僕には全く想像がつきません

怖い

この世界は

でも

この事実は知っておくべき

 

気合い入れて、読んでほしい作品です 

 

 

  

 

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