救われるなんて、甘い甘い。
「柔らかな頬・下」(45/108)
桐野夏生って「ひどい人」だね。
こーんな救われない小説書くなんて。
でも、これ、最高です。
圧倒的に優れてます。
ここまで「ひどい」と、その先に見えてくるものがあるんですね。
悲しさの先にある優しさ。
死の向こう側にある生。
救いって、本当にあるんだろうか。
きっと、外側からの救いはないんですよ。
救いなんて、甘い甘い。
ミステリーの結末に、悲劇の中の一抹の「幸福」を求めるならば、
これ、読まないでください。
でも、読後感、かなり辛いけど、
その潔さに酔えるんです。
※はてな年間100冊読書クラブ
※妄想キャスティング
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