1989年のミステリ
「ブルータスの心臓」(53/122)
20年前、覚えてますか?
メールも携帯電話もなかった頃のお話です。
東野圭吾とかの「一昔」前の作品は、
当時の雰囲気が伝わってきて楽しいです。
三人で一人を殺す。
あ、別に三人で同じ場所で殺すってわけじゃありません。
以下、ネタバレしちゃいますね。
殺す人→運ぶ人→片付ける人
この見事なコンビネーションが崩れるところから、
ミステリは始まります。
殺す人が殺されていた、、、
え?
疚しい大人たちは疑心難儀に。
そして発生する連続殺人。
主人公も命を狙われる。
誰が自分を殺そうとしているんだ?
そんな中、勢いで殺しちゃう。
でも最初の犯人は?
会社での権力闘争を軸に物語りは展開していく。
なかなか凝った構造なんですが、
それをさり気なく書いてしまう東野の奥ゆかしさとでもいうのでしょうか。
で、ラスト、主人公は殺されるのですが、
その殺され方が「粋」です。
さすが手練。
安心して読める作品です。まさにミステリの王道かと。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 1993/08
- メディア: 文庫
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