素直に泣ける
「使命と魂のリミット」(95/122)
東野圭吾に求めるものが、
あまりにも大きすぎるのかもしれない。
病院・医療サスペンス。
医療ミスを公開せよ、との脅迫状。
その病院は、実に真摯な病院なので、正直、思い当たる節がない。
犯人の狙いは?
その病院に働く研修医・夕紀。
父の手術による死に疑念をいだいたまま、
その疑念を晴らすために人生をささげている。
そして、父の執刀医のもとで「医」を学ぶ。
看護師・望。
そして、その彼氏。
普通の恋人同士のはずが、、、
これらの要素が巧みに絡み合う。
脅迫の目的は?
登場人物の過去と未来が交錯した時、
事件は?
緊迫の手術シーン。
徐々に謎が解明されていくミステリアスな展開。
捜査にあたる刑事・七尾のキャラクター設定。
巧み。
東野、巧みすぎ。
が、しかし。
普通の作家なら大満足。
だけど、東野だけに、、、
でも、そういう作家目線の読書してても仕方ないっしょ。
シンプルに作品を読んで、
これ、ベタに、泣けるから。
本作のテーマは使命。
人は使命を果たす、果たしたいために生きていく。
医者の使命は?
警察官の使命は?
恋人を「殺された」男の使命は?
そして、作家の使命は?
読者の使命は?
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/02/25
- メディア: 文庫
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