日本は朽ち果てる。男は腐りきる。未来は今の延長でしかない。
「メタボラ・上」(18/144)
「メタボラ・下」(19/144)
宇野常寛の解説が素晴らしすぎる。
これだけ桐野夏生の作品をシャープに説明してくれるとは。
解説に、これほど打たれたのは、はじめてかも。
もちろん、宇野の解説が冴えるのは、
桐野の作品が素晴らしいからです。
本当に、素晴らしい。
社会から零れ落ちていく人たち。
未来など、考える余裕もなく、
今をクリアしていくことで精一杯な人たち。
でも、この人たちが、今の社会を支えている。
ギンジ、記憶喪失の男。
アキンツ、家から逃げてきた男。
ダメな男が生きていく。
でも、ただ生きてるだけ。
夢も希望もない。
でも、沖縄の地で、生きる。
寝て、起きて、食べて、寝る。
そして、たまに、愛したりもする。
心、動いたりもする。
でもね、これから先、
夢とか、希望とか、必要なのだろうか。
生きがい、自己実現、なんじゃ、それ。
やりがい、モチベーション、何言ってんの。
もっと、大切なこと、あるんじゃないの、本当は。
生きる=逃げる、なのかもしれない。
それでも、いいじゃない。
強い人、弱い人、いいじゃない。
勝っても、負けても、いいじゃない。
これからの日本で生きていくために、必読、なのかも。
20年後、読み返したら、
とてつもない作品なのかも。
でも、それまで、地球、あるのかな〜
人類、いるのかな〜
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
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