趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

また、新しいミステリと出会う

「山魔の如き嗤うもの」(61/144)  
 
 
この世には、どれだけのミステリ作品があるのだろうか?
一生のうちで出会える作品、そして作家は
その中の、ほんの数パーセントに過ぎないのだろう
 
そして、今回、この作品。
シリーズもの、第四弾と知らずに購入。
実に禍々しい「刀城言耶」シリーズです。
 
舞台は「忌み山」ってところからして不気味。
謎の失踪事件を解明すべく、
主人公、刀城が現場に向かったところで起こる連続殺人事件。
それも、昭和初期設定ミステリの王道!
古くから伝わる「童唄見立て猟奇連続殺人」ですから。
家と家との確執。
名家に生まれてしまったが上の苦悩。
村に伝承される「しきたり」。
それに翻弄される若者。
 
一見、ホラー作品なのですが、
その背景に流れる冷静な理性を感じつつ、
最終的には
あっと驚く事件の本質が明らかになる。
そこに辿りつくまでには、
刀城が、
真相を説明し、
読者が納得したのもつかの間、
また、刀城が、それを理性的に覆し、
新たな真相を説明し、
更に、また覆す。
その先の先に、最終的に、実にロジカルな真相がある。 
もの凄いミステリです。
 
でも、その犯罪のロジックの根幹にあるのは、
人が皆畏れるホラー的な何かだったりするのが実に上手い。
 
 
いや〜、もっと、もっと、読書したいな。
 
 
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)

山魔の如き嗤うもの (講談社文庫)

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