五・七・五
「俳風三麗花」(61/144)
実は俳句を始めてから10年以上
全く上達はしていないものの
毎月、小さな句会などに参加しております
17文字、超楽しいです
本作は句会に参加する女性3人を中心に繰り広げられる物語
昭和前期、大戦前の東京が舞台です
これ、実際に俳句、句会をやっている人にはたまりません!
句会にもスタイルは色々とありますが
骨子は三つ
1:自分で作った句を提出する
2:他人の作った句の中で良いと思ったものを選ぶ
3:選んだ句の講評をする
肝は、提出する際に、作者名を記入しない事
句会を仕切る「先生」も通常は名乗りません
参加者は全員フラットな立ち位置
本作の句会は、その場で「お題」が発表されるスタイルのため
制限時間内で
試行錯誤しながら
あーだ、こーだと句を練り上げていく様
文章で言えば推敲ですね
その姿が、実に俳句「あるある」系で楽しいです
楽しいだけじゃなく
実際の俳句作りにも非常に参考になることが書いてあります
また、選ぶ際の悩む姿も「あるある」
誰が作った句なのかを推理しながら選ぶ感じ
ちょっとドキドキ
これ、句会、やっと人じゃないと、分からないだろうな~
そして、他の参加者に選ばれて嬉しかったり
あまり選ばれなくて、ちょっと沈んだり
そんな感情の動きも、実に「あるある」です
もちろん、俳句を作ったことが無い人でも面白いですよ
当時の東京の様子や文化、人の生き様が
実に鮮明に描かれています
さらに、主人公の女性三人のラブストーリー
所謂お嬢様
医学生
芸者
生い立ち、立場、性格は全く違えど
句会では同じ土俵です
がしかし、恋愛となると……そんな面白さも
これを読むと
きっと、俳句をしたくなると思います
日本語という不思議な言語だから成立するポエムです
是非、チャレンジを
これほどすぐに出来る創作活動はないですから
だって、五・七・五です
たった、それだけ
されど、それだけ
※はてな年間100冊読書クラブ
(20131021-20141020.164/144)
(20121021-20131020.161/144)
(20111021-20121020.166/144)
(20101021-20111020.159/144)
(20091021-20101020.150/122)
(20081021-20091020.139/122)
(20071021-20081020.134/122)
(20061021-20071020.133/122)
(20051021-20061020.128/108)