見える、見えてくる
「雨の匂い」(84/122)
大久保が舞台で、
この質感、
様々な匂い、香りが、文章の裏から。
その匂いの向こう側に、様々な人間模様が見えてくる。
それぞれの問題を背負った人達が。
優しい人、切ない人、醜い人、情けない人。
で、本作品、非常に映像化に向いているかと思います。
癌で死に行く父。
寝たきりの祖父。
非情な(元)母。
その真ん中に居る主人公、21歳。
この4人を誰が演じるのか妄想するだけで、
いやー、楽しい。
舞台化でも良いかも。
とにかく、不思議な作品です。
ミステリー、なのかなあ。
ミステリアスだ。
この梅雨に、是非、読んでほしい。
雨降る、町は、いい匂いがするんで。
必読、かと。
※はてな年間100冊読書クラブ(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
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