犬と人間の差異って
「犬はどこだ」(80/122)
何なんでしょうか?
人を探すのと、
犬を探すのと、
そこに何の違いがあるのでしょうか。
米澤穂信の
研ぎ澄まされたミステリです。
主役の紺屋&準主役のハンペー。
二人の「私立」探偵が謎を突き詰める。
大した謎ではないかもしれないけど、
謎に「貴賎」はないという当たり前の事実が、
読者を興奮に誘う。
そして、本作品が秀逸なのは、
結末の些細でリアルな残酷さです。
小説としては「反則」しれませんが。
そこは、米澤のテクニックでギリギリのラインに落とし込んでます。
危機から逃げようとする人もいるし、
克服しようとするひともいます。
それは、犬でも同じです。
そんな深遠なテーマをミステリで描くなんて、
やっぱ、凄いっす。
※はてな年間100冊読書クラブ(2007-2008.134/122)(2006-2007.133/122)(2005-2006.128/108)
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 米澤穂信
- 出版社/メーカー: 東京創元社
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- メディア: 文庫
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