手紙という素敵なシステム
「追伸」(106/122)
真保裕一という作家は奥深いですね。
様々なスタイルに変容しつつ、
ズッシリと芯の通ったストーリーを語ってくれる。
本当に安心して読めます。
本作品、手紙のやり取り、往復書簡だけで展開します。
それも思いもかけない二重構造。
・ギリシア=日本@現在
・シャバ=獄中@戦後混乱期
時代を超えた二組の手紙のやり取りに吸い込まれていきます。
その中で、法律では裁けない本当に罪が明らかなになっていく。
そして、同時に、罪の償いが始まるのか、どうなのか?
手紙というリアルタイムではないコミュニケーションだからこそ、
許されるのかもしれない。
そんなとっても厳しくも優しい作品です。
手紙、最近、書きましたか。
僕はつい先日、手紙というよりは「書面」を手書きで書きました。
ワープロじゃなく、手書きで。
まあ、書面なので、フォーマット通りに文字を並べただけなので、
語るに足らずなのですが、とりあえず、手書きは緊張します。
その緊張感、
それが手紙です。
自分の緊張を相手に伝える手段として、
非常に有効な手段です。
うん。書こう、手紙。
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから」
- 作者: 真保裕一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
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- メディア: 文庫
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