ああ、ミステリが好きだ
「黒いトランク」(151/144)
実は鮎川初読です
ミステリファンとしては怠慢でした
やはり、名作は名作ですね
それにしても
ミステリは
技術の進歩、主に通信手段と移動手段と情報収集手段によって
世界が拡がったかもしれないけれど
その分、密度は薄くなったのかもしれない
本作品、昭和30年代に
昭和20年代を舞台にして書かれた
なんたる密度
全ての動きが遅いので
その動きの時間の経過が濃い
今、1時間で出来ることと
昭和中期に1時間で出来たことを比較すれば良い
1時間あればネットで調べることを
当時、調べるとしたら
どれだけの…気が遠くなる
でも
その分、濃密な何かがあるような気がするのだ
本作品は
アリバイ崩しの名作
地味だけど実に緻密である
時刻表が出てくるけど、鉄道に興味のない人でも大丈夫
本当に小さな「気づき」が
徐々に事件の犯人を追い詰めていく
犯人の仕掛けるアリバイトリックが
ミスリードを意図的に引き起こす場合もあるし
刑事の方が勝手に間違って解釈している場合もある
この二つのミスを
いかに乗り越えて真相に近づくのか
本当に地味だけど
本当の楽しい
ああ、ミステリ好きで良かった
そんな読書でした
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