趣味は「読書」ですから

毎日、本が読めて、美味しいお酒が飲めて、走って、そして楽しい仕事が出来る。それが一番。何事もなく、今日も読書が出来ることに、本当に感謝です。

登場人物の描き方の素晴らしさ

「最後の一球」(118/122)  
 
 
主人公の「二流」プロ野球選手・竹谷の描写に尽きる。
彼の独白に、
引きずり込まれる。
 
ストーリーとか、トリックとか、ミステリとか、
社会派とか、技巧派とか、
そういうモノを超えたところで
島田荘司は文章を生み出している。
なんだろう、この読後感。
ある一人の人間の生き様にシンクロしてしまった心地よさ。
作品と自分の心が溶け合うとでもいうのでしょうか。
  
心優しく、強き人。
でも、成功できない。達成できない。満足できない。
それでも、人は生きていく。
竹谷と武智、二人の男の物語。
 
野球とか、あまり好きじゃない人にも読んでほしいかな。
もしくは、素敵な夏休みの感想文の宿題にも、是非。
いや〜、読書して良かった!と
心から思える秀作です。
 
 
※「もう一つの趣味は「ランニング」ですから

最後の一球 (文春文庫)

最後の一球 (文春文庫)

はてな年間100冊読書クラブ
(20081021-20091020.139/122)
(20071021-20081020.134/122)
(20061021-20071020.133/122)
(20051021-20061020.128/108)