殺人者の五感
「キングを探せ」(159/144)
きた、本格
テーマは交換殺人
それも四重交換
やりすぎでしょ、法月
でも、法月だから、やるしかないよね
まあ、法月なんで、安定感ありありです
安心して読んでください
ちょっと面白かったのは
ある登場人物の
殺人にいたるまで、殺人の瞬間、そしてその後
この心情を
実に淡々と描いている場面
本格ミステリのロジカルな部分に真っ向から対立
五感で殺人を表現する
味覚での表現はガツリと心を掴まれました
人を殺すことで
何かを越えてしまう
それが、一気に具体的に頭の中にイメージされ
正直、怖かった
殺人はダメです、絶対に
偶然に頼りすぎな面も
ちょっとあるかもしれませんが
それは本格としてのテクニックの一部なので
とやかく言うのは野暮でしょう
ならば、最初から、法月を読むのはやめるべきかと
何が必然で、何が偶然だったのか
この判断を一歩間違うと
この美しいロジックは見えてきません
殺しのミスは誰が、誰に?
そうですよね
4人が4人、全員が成功すると想定する読者の方が
野暮ですね
僕は、当然、ミスリードにはまり…
いや、後から考えると
勝手にミスしていただけでしたが
(20131021-20141020.164/144)
(20121021-20131020.161/144)
(20111021-20121020.166/144)
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